カテゴリー別アーカイブ: 本とある日

本とある日

mixiの利用規約改定騒動?

mixiの規約改定がネットで騒動になってるそうで。
自分はほとんど使ってないので個人的な問題にはならないのですが、株価以上のおもしろさが不足してるとユーザーから文句言われてしまうのかしらん。
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春一番、火星の台地

坂東の台地に春一番が渡れば、その風景は火星のそれだ。

畑の土が舞い上がり、砂塵となり、空を覆う。地平線は赤く染まる。

火星よ 我が故郷よ −

とさえ言いたくなる風景だ。
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『エンジニアのための時間管理術』

エンジニアのための時間管理術
『エンジニアのための時間管理術』

仕事がものすごく忙しいけれど、そこから逃れるってことができないような方が、仕事をすばやくこなして、自由な時間を手に入れるための「テクニック本」、と思ったら大間違いだよ。

仕事が終わるのが朝3時なら、日テレのおはよんが始まるまで、読んでみよう。もちろん、読んだら速攻、眠るのだ。

この本を読んでもらいたいのは、マグロ漁船なのか蟹工船なのかジェット戦闘機の背面飛行状態なのかスプートニク2号に乗っているのか、ともかくよくわからないが、なんだか一日が25時間みたいになってるような人、脚が飾りになっちまった人たち、下手すると幽霊になっちまう、そんな人だ。

この本を読む時間だってほとんどないんだ、暗い坑道を手堀りで少しずつ鉱脈を探して掘り進めるようなものだ。自分は眠くてしょぼしょぼする目で、p.232を読んで、ロート製薬の「ROHTO PRO 12mL」が涙腺からあふれ出てくるように感じたよ。

テクニック本だって? この本は、時間泥棒から身を守るために、魂にインストールする類のソフトウェアだ。

『イノベーションの神話』

熟読に感謝!
『イノベーションの神話』(オライリー・ジャパン)

黒い本ですね。

個人的に「黒本」と呼んでいる、黒い本ばかり集めた棚が昔、ありました(今は閉架してます)。そこには埴谷雄高の虚空とか、準詩集なんてのも入ってましたが、そこにこの『イノベーションの神話』を放り込んでみると、暗い闇のなかに、突如、世界を変える馬頭星雲が輝いて現れるような気もします。

何か世の中を変えてしまう発明なり発見なりプロダクト、たとえば、電話であったり、ウェブであったり、グーグルであったり。それがどのような過程で生まれたのか、それにまつわる神話をはぎとって真実のみを抽出し、そこに共通するものを探し、教訓としよう、って本です。何かデカイことを画策している時に読むと、唸るかもしれません。それが、うーん、なのか、あっ! なのか、あぁあああ! なのかはわかりません(笑)。

#無粋なことを言うようですが、アマゾンさん、この本の重要な部分は、金赤の帯なんですぜ。
#帯とった書影を掲載するのは、ふんどしをとってしまうようなものですよ。
#何を言いたいかって? 読んでみればわかりますw

イテレーティブでインクリメンタルな DTP屋って?

オーム社の技術書の作り方。

「イテレーティブでインクリメンタルな技術書の作り方」

これを知ったのは、
オーム社開発部の方とのやり取り、オーム社開発部での開発体制@Geekなぺーじ [インターネット技術メモ]でのこと。

ブログには、
「出版社は原稿確認を著者に依頼し、その結果を反映させるためにDTP業者に外注をするそうです」
と書かれている。

それがなくなる?
わはは。オレ不要。

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『ミヨリの森』−エコの過剰包装と痛覚の麻痺

 ※この記事は、『ミヨリの森』の批評ではなく、読後に思ってしまったことをメモしたものです。

 ネットで「皀莢(さいかち)」という樹を調べていたら(後日まとめる)、どういうわけか、『ミヨリの森』というコミックにたどりついた。

 さっそくamazonで注文。届いた。読んじゃった。
 感想? 感想……簡単に言えないというか、口ごもる。
 ただ、作者の別のコミックは読んでみたいな、と思った。

 2007年8月25日に、フジテレビ系列で2時間のアニメとして放映されるとのこと。

 アニメ化の話題は、検索してもあまり出てこない。宣伝サイトばかりヒットする(そのほうがいいかも)。
 フジテレビは「制作に2億円かけたよ」と騒いでる。元ちとせが唄って蒼井優が声。ふーん。
 あとは、森のキャラでジブリみたいに売ろうとしてるのかな。
 それより、背景画が楽しみダ。
 『天空の城ラピュタ』(!)や『もののけ姫』の美術監督・山本二三氏が監督(初)。『時をかける少女』の背景もそうだったと思う。背景という「環境」に命と魂が込められてないと『ミヨリの森』は成立しない。
 山本二三氏については

(追記:時間がとれず、アニメは見ることができませんでした。いずれDVDでも出たら借りてみようかと思います)

 このほか『ミヨリの森』については、Wiki読んだり、検索してもらえばたくさん出てくると思う。

 原作 『ミヨリの森』の感想は書きにくい。環境保護ができてよかったですね、おしまい、ってわけじゃないし。現実の森(さとやま)と、象徴としての森(心理的な逃げ場としての)を重ねているということ。現実と夢想が折り重なってしまうのは、この作者の持ち味ですね。そこに開発が入るのは、心理的自然の破壊でもあるけど、その破壊をも利用する、微妙な感情の種類を作る豊かさ、心の様態、心のバリエーションが共存していること、それが、心=森の豊かさなのかもしれない、と。自然は狡知とトリックが得意だということ、自然と人間が共に在るには、トリックスターが必要だ、とか。・・・おもしろくないよね、そんな話は。

 以下、 『ミヨリの森』とは関係のない話になります。

 自然と人間の関係についての話。あまりおもしろくないです。

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カッコイイ『倫理 〈悪の意識〉についての試論』

あまりに忙しいので発作的に『倫理 〈悪の意識〉についての試論』(アラン・バディウ著/長原豊+松本潤一郎訳)を開いて、手当たり次第に、適当なページを読み出す。
そういうふうに読んでいいでしょ、この際。
で、この本はカッコイイので、無人島に持って行って、読み終わったら焚きつけに使おうと思う。

倫理
p.70
「保守-保全主義が「不可能だ」と布告する何ものかを意欲することを宣言し、こうした無への欲望に抗う複数の真理を肯定することによってのみ、ただそうすることによってのみ、私たちはその身をニヒリズムから引き剥がすのである。あらゆる愛に充ちた出会い、あらゆる科学の再-創設、あらゆる芸術的発案、そしてあらゆる解放政治の因果連関、それら私たちの眼前に突きつけられる不可能なものの可能性が、その内実が死を決定することでしかないよく-生きることの倫理に抵抗する、複数の真理の倫理を支える唯一の原理なのだ」

バッハのオルガン曲bwv639を発見する

*最初、「バッハのオルガン曲bwv638[いまぞ、われらに救い来れり]を発見する」というエントリーだったんですが、番号を一つ間違えてました(笑)。
正しくは、「Ich ruf zu dir,Herr Jesu Christ BWV639 (主イエス・キリスト、われ汝を呼ぶ)」でした。

中学生のとき、[tag]深夜ラジオ[/tag]で聴いた曲。
自分にとっては、世界で1番美しい旋律ではないか、と思っている曲。
旋律を覚えているんだけど、作曲者もタイトルも知らず、何十年も過ごして、脳内リピートさせてきた。
ラジオで流れるぐらいなんだからきっと有名な曲なんだろうけど、今まで調べようとしなかった。
[tag]オルガン曲[/tag]なんて、たくさんありすぎて、調べようもない。
作曲者さえ知らないんだから。
オルガン奏者の前で鼻歌でメロディを聴かせて「あぁそれならこれ」なんて教えてもらうわけにもいかないだろうし。

でも、今夜わかった。 ユーレカ!
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「ゲドを読む。」は読まないかもしれない

汚れちまった作品に

汚れちまった作品に
今日も無料誌配られる
汚れちまった作品に
今日も札束の降りかかる

汚れちまった作品に
いたいたしくも怖気づき
汚れちまったDVDは
なすところもなく7月発売

中原中也にインスパイアされたGONT作

『鉄塔武蔵野線』、ソフトバンクSB文庫で復刊か

『鉄塔武蔵野線』復刊だそうで。@趣味の店・空想堂
情報ソースは大森望氏の日記(2007年5月16日)。
……ソフトバンクSB文庫って、何でまたそんなドマイナーもいいところなレーベルから……

『鉄塔武蔵野線』(銀林みのる著/新潮社文庫/1997/05/ISBN-10: 4101383219/ISBN-13: 978-4101383217)は絶版になっていました。新潮文庫の前は単行本で出てました。日本ファンタジーノベル大賞第6回(1994年)大賞受賞作ですよ。

鉄塔 武蔵野線

この小説を原作にした映画『鉄塔武蔵野線』もあります。
私はこの映画が大好きです。
近くに「鉄塔武蔵野線」が通っていることもあって、感慨深い。

鉄塔武蔵野線5番鉄塔

復刊がほんとならうれしいことですね。

ところで、ソフトバンクSB文庫を探しにSBのサイトまで行ったんですが、近刊情報ってのは載ってないんですかね、というか、「SB文庫」ってのが見つからない。

いや、これのことなのか?

ソフトバンククリエイティブの本 TOP > コンピューター/一般 > 文庫

文庫一覧ページを発見するまでがたいへんだったことの続きはネットで(ってネットじゃん)。