随時、更新していきます。
昨年登れなかった焼岳の尾根を登ろうと計画し、その日の週の前半に焼岳の噴火警戒レベルが1から2に上昇し、山頂付近は登山規制された。
そこで急遽、上高地をベースに登っていない尾根を探して計画を再構築。
しかし昨年と同様、登れなかった。さらに宿題が増えてしまった。
【日 程】 2025年3月8日㈯-9日㈰(一泊二日)
【山 域】 北アルプス南部
【ルート】 西穂高岳善六沢カモシカ沢中尾根(仮)途中まで
【メンバー】 ゴント(単独)
【行程の結果】
◆2025年3月8日㈯
□バスで新宿バスタ→松本BT→中ノ湯着 13:13
□釜トンネル、上高地トンネルを抜け、小梨平にアタック・キャンプ(AC)設営
□ルート偵察
◆2025年3月9日㈯
AC起床 01:50 発 03:15
尾根上の小岩峰に阻まれる 着 06:00
(直上、右・左トラバースを断念、引き返す)
ACテント着 08:20
→帰宅
ルート概要と記録、その感想
当初、昨年3月に登ろうとして敗退した、焼岳の上掘沢の中間尾根を2月下旬に狙っていた。ところが外せない用事ができて翌週に延ばす。その後、大雪の後に気温が急上昇して雪崩が起こる可能性を鑑み、さらに翌週に延ばす。3月8日(土)入山、9日(日)登山して下山という予定になった。そして3月4日(火)、焼岳で火山性地震が増えて、噴火警戒レベルが2に上がり、頂上付近は自治体によって入山禁止になってしまった。
つまり、昨年のリベンジ登山ができなくなってしまったのだ。こんなことってあるのか…あるのだ。相手は自然なので人間の事情なんて関係がない。
さて、どうするか? 登山を中止する? 一年かけてトレーニングもしてきて? 予約したバスのチケット代は支払ってしまった。直前でキャンセルすることもできるが、せっかく計画したのだから、同じ予定で上高地に入って、どこか登ってみたらどうだろう。霞沢岳西尾根は登った。残りは六百山か。ネットには記録があり、かなり急峻で左右が切れ落ちた稜線、頂上直下は岩混じりになり、その箇所の下降は懸垂下降になる。魅力的だけど雪の付き方が悪いと危険だと判断し、これは次の計画に回して、残りは西穂高だ。小梨平から夏道沿いに西穂山荘、独標往復する? 時間的には可能かもしれない。しかし多くの人が登っているルートだ。そこには未知の魅力が薄い。ならば河童橋からほど近い、岳沢に近いほうの急峻な尾根を登りダイレクトに西穂独標に登って同ルートを下降したらどうだろう?
大正池から見た有名な上高地と岳沢・吊り尾根の写真に必ず写っている、西穂独標に続く左下の樹林の長い尾根
思いついてすぐにウェブサイトで国土地理院地図を拡大印刷して、そのルートに線を引き、計画を再構築した。果たして急に思いついた計画で登れるだろうか?
◆2025年3月8日㈯
8日(土)、新宿バスタ発8時5分の高速バスで松本に向かうのがちょうどいい接続だけど、それでは通勤通学時間帯に被るのでこれを避け、7時5分発とする。そうすると6時の電車に乗る必要があり、5時40分には自宅を出る、そのためには4時40分には起床する。
前夜はだいたいあまり眠れないので高速バスは寝ていく。松本に着くと薄曇り3℃。松本BT地下のフードコートで昼飯をとり11時50分の高山行きバスを待つ間、登山靴を履き、冬山のウェアを着てしまう。ヘッドランプもポーチに入れておく。
中ノ湯バス停には上高地にスノーハイクに向かう人々が十数人、降りる。登山目的の人は自分ともう一人くらい。彼は霞沢岳西尾根の予定とのこと。ザックが自分の半分くらいの大きさで、いろいろと削って装備も軽くし工夫しているように見える。
トンネル横の売店前の登山ポストに提出用の計画書を入れる。トンネル横には、焼岳は噴火警戒レベル2だから注意の看板がある。
靴紐を締め直し、スパッツをつける。服装は重荷で汗をかくので、Tシャツに化繊長袖でいい。現地に着いたらすぐに濡れたTシャツを新長Tに着替え、その上に薄いセーター、その上に濡れた薄い化繊長袖を来て、ウィンドシェルを着る。
釜トンネルは長い、そして寒い、浚渫の砂利を運ぶ2連ダンプが何度も往復して通過する。トンネル内にライトが点いていて、ヘッデン不要(今回は)。上高地スノーハイクの人が連続して降りてくる。盛況のもよう。
トンネルを抜けるといつもの焼岳が迎えてくれる。異常はない。薄曇り。
上高地に入って雪の質を確かめる。思ったよりずっと春の湿雪になっており、全体的に固くなっている。もっとフカフカだと思っていた。前週には標高2000mでも雨が降ったようだし(中尾峠の監視カメラで確認)、週の前半に松本でも積もった雪は、かなり水っぽい雪だったようだ。これなら上高地程度の標高ではワカンは不要、しかし標高が上がれば必要になるかもしれない。いずれにしても予想を外した。むしろ早く登って降りて来られるかもしれないとこの時は思った。これも見当外れの思いだった。
大正池ホテル手前の治山登山林道を渡る橋を通り過ぎて、薄い雪道を歩く。アイゼンはあったほうが楽だが不要。大正池ホテル前で春の雪デブリが発生し、樹木も流されてきて切断されている。気温が上がればいつでも雪崩れる。河童橋、小梨平まで重荷の歩きが続く。思ったよりもずっと遠い。1時間ちょっとくらいで着くかと思ったら結局、小梨平まで1時間50分もかかる。1本とって休むべきだった。その間に明日の出発の時間などを計算する。今までの焼岳登頂に比べて西穂独標は250mも高い、だから1時間半くらい余計に時間がかかる。ならば1時間は早く出発しなければならない、つまり3時発だ。そうなると早く就寝しなければ。思ったほど時間の余裕はない。
小梨平のテントサイトに着く。すぐに着替えて荷物をばらし、テントを張り、荷物をテントの中に入れる。
他には8張くらい。トイレは一つのみ、水洗。簡単に装備を調えて、明日の登山の取り付きの尾根を探す偵察に出る。河童橋を渡り梓川右岸を上流の岳沢出合方面に治山林道を行く。この道は除雪されていて、スノーハイカーの足跡も多数ある。岳沢登山道入口付近で林道を外れて山側の斜面に入ってみる。雪面を踏み込んでも足首まで潜らない。ほどほどに固い。これなら早く登ることができる。樹林の尾根を探して見当をつけて移動し、これを見つけ、雪の斜面の尾根を5分ほどキックステップで登ってみる。これくらいの斜度であれば登れそうだ。希望がもてる。それにしても思ったよりも雪が少ない。
すぐにテントに戻る。このときすでに17時でそろそろ暗くなってくる。いつものようにドリップコーヒー。それからラーメン。もう暗い。翌日のアタックのギアやウェア、食糧、飲料などを準備して小型ザックに詰めておく。
トイレに行こうとテントを出ると湿った雪がしっかり降っていて、テントにも積もっている。このまま降り続くなら明日は中止か。しかし空を見ると星が見えたりする。やはり予報通り、朝には止むか。就寝は20時になる。相変わらず腰が冷えてよく眠れない。マットを変更しなければ。うとうとしながらときどき時計を見る。
◆2025年3月9日㈯
そして01時、少しは眠れたか。いずれにしても5時間は横になれた。1時50分、起床。ラーメンを作り紅茶を飲む。ウェアを着てハーネスをつけテントの外に出る。まだ小雪がちらついているが星空も一部、見えている。積雪は5㎝くらい。登山靴、アイゼンを履き、ヘルメットを被りヘッドランプを点灯、片手ストックと片手ピッケルにする。
03時15分、スタート。河童橋を渡り、林道を離れて昨日の尾根の取り付きに着く。登山靴の靴紐を締め直して、暗闇のなか登り出す。これもここ毎年の2月3月の冬山ではおなじみの光景。ヘッドライトの見える範囲で尾根の登りやすいラインをザクッ、ザクッとあまり力を入れなくて済むキックステップをしながら登っていく。呼吸が乱れないように足を止めて休みながらルーファイする。傾斜が緩ければ直上、きつければ右斜上、左斜上、これを繰り返す。しばらく行くと傾斜が急になってきて、ストックをもう1本のピッケルに替え、ピッケル2本のシャフトを突き刺すピオレ・カンで登高していく。
5時くらいには1700mまで来たが、傾斜はさらに急になり、雪の着かない岩場も一部出てきてルーファイして迂回するなど、樹林帯ながらスリップできないと感じ、緊張する。
6時、1800mで小さな岩峰に阻まれる。国土地理院地図には表記されていない。近づいていくと、直上した場合、自分には難しいと感じる。登るにはロープでセルフビレイを伸ばしていく必要がある。けれども雪面は急峻で、途中にあるスラブ状の岩には薄い雪がついているだけ。雪壁なら急でもなんとかなりそうだが…岩場になると落ちたら怪我しそうだし、かなり怖い。
ならばと左に巻いて登れないかと左側へとトラバースしていく。岩峰の稜角には広い岩棚がありそこに立ってみると、左側は沢の源頭の奥壁状のミックスの岩場になっていて、左側は比較的傾斜の寝たザレになっているものの、出だしの右側は、雪を被った階段状の足場があるが後半は前歯を乗せる程度の幅しかない。この部分はわずか10歩くらいだけれど、これをトラバースできるか、ロープを使うかどうか、判断に迷う難しさ。落ちたらもちろん止まらず沢を滑り落ちる。
左はパスして、戻り、右に巻いて登れないかとトラバースして稜角状の斜面から右を覗いて見る。すると岩峰の縁に岩棚があるように見え、また、一度は下るものの、上部に続いているようにも見えた。これは行けるかもしれないと思うが、下に見える沢までスッパリと切れている。落ちたら怪我では済まない。ロープを出して、5m程度の距離のところでインクノットを作りハーネスに繋ぐ。これで落ちても5mで済む。さらに進むならその先のインクノットに付け替える予定で行く。
右へのトラバースの出だしがとても急な雪壁で、単なるキックステップ程度ではズルっと足場が崩れそうなので、ピッケルで慎重に斜面の雪を掻いて足場を整地していく。
そのようにして数歩進むと何かおかしい、前の雪面が割れていて空間が見え、その空間の先に岩棚の上の雪の急斜面が続いている。そして気づく、岩棚は繋がっていない、その繋がっていない部分には雪が積もって、ようはブリッジ状の雪庇になっているだけだった。踏み込んだらそのままダイブしていたところだった。足を広げても向こうには届かない。右側から巻くのはダメだ。引き返して直上ラインを再度検討するも、やはり岩場のホールドにピッケルを引っかけて登るような箇所がある。雪が繋がっていないと登れない。となれば左か。
再度、左へとトラバースする。ミックスの岩場に足を出してみる。難しければ引き返そう。
アイゼンの前歯を足場にかけてトラバースしていく。足場はいいが、明確なホールドがない。オーバー手袋でホールドのありそうな岩場の雪を払いのけ探して掴む。何歩が進めたがホールドが見つからない。なのでピッケルのピックを凍った砂のザレ状に刺したり、岩角に引っかけて通過し中央まで来ることができた。あとは左側の傾斜の寝たザレをトラバースすればいいが、近づいて見ると、向こうの尾根状から岩峰を巻いて登るとしてもかなりの傾斜がある。これまでよりもさらに危険が増す。それに地図に出ていない岩峰があるなら、この傾斜の尾根なら、また同じような岩峰が出てくる可能性がある。まだ主尾根に至るまでの尾根を3分の1くらいしか登っていない。戻るのも簡単ではない。どうするか。しばらく迷うが、怪我をしたり、遭難事故を起こすわけにはいかないので、ここで中止して、戻ることにする。岩場を戻るのにも冷や汗が出る。なんだかんだと小岩峰の前で1時間くらい経過してしまう。気づくとこの頃には小雪も止み空も晴れて明るくなり、南西に曙光の焼岳が見えてきた。
下ろうとして明るくなった斜面を見て気づく。前を向いて降りることができない。バックステップになる。ヘッドランプを点けて遮二無二登っているときは気がつかなかったが、かなりの傾斜がある。
結局、登った尾根のほとんどがバックステップになってしまった。日の当たる林道に出た時点で8時だった。残念だが仕方がない。計画に無理があったのだ。明るい林道は昨日まで自分が往復した足跡が薄く雪を被って残り、その先へはウサギの足跡が続いていた。自分にとって、人間にとって未知の尾根にも小動物の足跡が岩峰の先まで続いていた。人の未知は獣の既知だった。
ゆっくりと帰りながら、岳沢と吊り尾根の風景を眺める。河童橋からの六百山、焼岳も見る。小梨平の“雪天”を楽しんだハイカーたちもその光景に驚き、写真を撮っていた。
テントに戻り、お茶を飲む。早く降りてきてしまったので帰りのバスまでかなり時間がある。周辺をぶらぶら歩こうか。けれど今日は日曜で、多数のハイカーがやってきて騒がしいだろう。なんだか冬の上高地らしくない。風景は帰りに眺めていこう、ということで、帰りのバスの便を予約サイトで早めることにする。上高地は電波があるのでサイトでこういうことができる。15時便を13時にする。それからテントのフライについた凍った雪が払っても取れないので、これを溶かすのにテント内でコンロを焚く。ゆっくり荷物をまとめて、ザックに詰める。長袖の薄着になってゆっくりと歩き出す。
ハイカーが数珠繋ぎで頻繁に登ってきてすれ違う。200人くらい上高地にいるのではないだろうか? 帰りの荷も重く、かさばる。ラーメン2個程度の食糧と水1リットル分しか減っていない。日に当たった針葉樹から昨夜に積もった雪がきらきらと舞い落ちる。人は多いけれど、美しい、名残惜しい林道だ。
途中で一本とる。大正池ホテル前の河原で快晴の焼岳を眺める。レベル2でなければチャレンジできるコンディションだったと思う。今頃なら、もし頂上まで登れていたら、上掘沢と中掘沢の中間尾根を下山している頃だ。
再び重荷を担いでトンネルを潜っていく。
帰りもなんだかんだと時間がかかり、12時半に釜トンネル出入口に着く。着替える場所に困る。スノーハイカーは汗などかいてないから着替える必要がない。ともあれ、なんとか着替えて、13時05分のバスで松本BTへ。下山時の着替えの上・下が薄くて寒い。夏山じゃないんだから…持ってきたダウンジャケットでは暑い、登山で使った薄手の毛のセーターを着るのは…高速バスには隣に知らない客が乗る。現代では…憚られる。仕方がない、疲れているしこのままだと風邪を引きそうなので、BTビル内にある「シマムラ」で薄手のセーターと厚手パンツを購入して着替える。
16時20分、新宿バスタ行きのバスに乗る。車中、印刷した国土地理院地図を眺める。登ろうとした尾根、思った以上に急峻で小岩峰まで出てきた、何か違うんじゃないか? そして気づく。ルートをミスった。登ったのは最初に計画した尾根ではなく、隣の尾根だ。登っていけばさらに急峻になっていた。地図には記されていない小岩峰もいくつも出てきたはず。登ろうとしても予定より大幅に遅れて時間切れ、あるいは事故ったかも。退却したのは正解だった。だが、この間違った尾根を途中まで登ったことでわかったことがある。
当初予定した尾根も同程度には急峻なので、途中で巻きにくい小岩峰も出てくるだろう。それに同ルート下降を予定していたが、復路の下山のほうがずっと早い、という計算は間違っていた。急峻なのでバックステップになり、もしかしたら一部、懸垂下降になる、予定よりも大幅に時間がかかるだろうから、予定した尾根を登ったとしても時間オーバーになる。計画自体に無理があった。
せめて下山は安全策を採り、西穂山荘から夏の登山道沿いに上高地へと下るルートにすべきだった。つまり、予定した尾根も、間違って登った尾根も、予定した日程ではとても登れるような計画ではなかった。
では、上高地から西穂にダイレクトに登るとして、他にどの尾根を登ればよいか? それを地図を睨んで探していくが、どれも急峻で難しい。一つ、可能性のある尾根が見つかったが、尾根の初っぱなの取り付きが今回の小岩峰付近の程度に急峻だ。それさえ登ることができれば、以降の尾根の傾斜はそれ以上は急峻にならない。今回のバックステップをしなくて済む程度の傾斜だということ。これを登り、下りは西穂山荘から夏道沿いに上高地へ降りる。これなら登れるかもしれないと思った。
新宿バスタに着いて、電車に乗り換え、帰宅したのは20時半だった。
装備表
*可能なかぎり軽く、必要なものは必ず
■登下降用具
□ヘルメット(赤)
□アプローチ靴
□登山靴(冬期)
□メインザック(グレイ)
□アタックザック(青色)
□アイゼン □スパッツ
□ハーネス □8環・カラビナ
□ピッケル2本
□ロープ(9㎜×20m)
□スリング・捨て縄 □懸垂下降用十字ペグ
□ストック2本 □ワカン
■露営・生活用具
□エスパーステント本体(2人用、緑色)
□テントポール □同ペグ、張り綱など
□ツェルト □銀マット □エアマット □シュラフ
□簡易オーバーシューズ(ゴム製) □ミニタワシ
□EPIヘッド □EPIボンベ小1
□ライター □ローソク
□コッフェル・コップ □武器
□ポリタン1ℓ×2
□ヘッドランプ □ヘッドランプ予備電池
□ナイフ □コンパス □温度計
□時計 □地図(拡大地理院地図)
□スマホ □スマホバッテリー □カイロ
□ビニール袋 □新聞紙
□筆記用具 □ロぺ □医薬品
□計画書 □保険証 □jROカード
□財布(資金他)
□家の鍵 □コロナ対策マスク
■ウェア
□インナー上(ナイロンTシャツ)
□インナー下(ナイロンパンツ、タイツ)
□ウェア上(化繊山シャツ)
□ウェア下(化繊山パンツ)
□アウターシェル上(緑)、下(黒)
□毛靴下 □テント内での毛靴下 □アタック用のインナー防水靴下
□毛帽子 □目出帽 □薄手のフェイスカバー
□毛手袋 □毛手袋予備×2 □オーバー手袋
□ダウンパンツ(防寒)
□薄手セーター(防寒)
□ダウン靴下(防寒)
□メガネ □メガネ予備 □メガネバンド
□サングラス □ゴーグル
□下山時着替え一式
食糧
■1日目
昼:パン2 夜:ラーメン+専用具
■2日目
朝:ラーメン+専用具 昼:パン2
行動食:ジェル8、飴12個
その他:珈琲、副食
予備・非常食:パン2,ジェル2
次回のためのメモ
日程
・2月下旬が最適。
・春の旅行シーズンのバスは遅延する。
松本BT→新宿バスタ30分
装備
・ハーネスにピッケルをスリングで結ぶ
・テントのフライには防水スプレー
服装
・アプローチに短T、現地着替え用にアタック用長T、下山用の短T
・小型のタオル、手ぬぐい、バンダナ
・左膝のサポーター
・テント内ではわずかであっても濡れた靴下は履き替える
・小さいカイロ4個(腰、膝)
・濡れるウェアには防水スプレー
・下山時着替え一式、上下アウターは暖かいものを
トレーニング
・心肺機能はこれまでのランニングでOK、1月になったら坂ダッシュを増やす
・意識して日頃、カーフレイズのトレを入れる
・岩トレをやること。ウェアもギアもつけて、一通り、必要だと思われる動きとその手順ができるまで繰り返して覚えておくこと
ルート研究
・上高地の雪の状態、完全に春山の雪だった。明らかに溶けて水を含み固くなっていた。積雪量は140㎝だったもよう。今冬は寒くて降雪量も多いと思っていたが、それは北アルプスの北部のみで、南部の、しかも南面・東面の降雪は例年のように少なかったようだ。これでは計画する尾根を登るには雪が少ないし、固すぎる。こうなってくると、登るなら2月中旬から下旬だ。2000mの稜線に雨が降ってしまうような時期は相応しくない。
・上高地から西穂独標へダイレクトに登る、それは魅力的だ。今回、ルートを間違えたことで、予定したルートも困難だとわかった。それでまた別のルートを見つけた。これも困難が予想されるが、取り付きまで行って確かめる価値はある。
・また、今回の経験から、等高線の詰まり具合から傾斜の体感がわかり、焼岳上掘沢中間尾根を登る際も、一部、かなり困難が伴うことがわかった。この場合もまた、雪の最適な積もり方とその雪の固さ次第になる。