Mac の Mail で受信したメールの添付ファイルをルールを使って自動的に特定のフォルダに保存する

Mac の Mail で、特定のアドレスから送信され、受信したメールの添付ファイルを、自動で特定のフォルダに保存する方法です。

Mailの「設定」の「ルール」を利用します。
「ルール内」の選択肢には、「受信したメールの添付ファイルを特定フォルダに保存する」といった項目がありませんので、それを自動化した AppleScript を作成して任意のフォルダに保存し、後でこれを「ルール」の新規設定時に参照します。

参考にした AppleScript の ひな形は、 Apple の コミュニティ の ディスカッション の中にありました。

添付ファイルの自動保存と発信メールへのルール適用

このディスカッションを読むと、何をどう解決したいのか、自分が目的とする自動化のプログラムの参考になります。
結果的にほぼ同じでしたので、そのまま使わせていただくことにしました。
ありがとうございます。
終わりのほうに AppleScript のサンプルがありますので、これをコピーし、 AppleScriptエディタの新規ファイルにペーストし、一部を書き換えて、拡張子 .scpt を付けて保存しておきます。
下記の画像だと、赤色の部分、添付ファイルを保存するディレクトリ、フォルダへのパスの記述を修正して保存します。

なお、コードのサンプルはこちら(zip圧縮した AppleScriptファイル、解凍してください)。

AppleScriptファイルの保存場所はおそらくどこでもいいと思います。
私はライブラリの所定のフォルダに保存しました。

あとは、

Mail > 環境設定 > ルール > ルール追加 >

で、特定のアドレスから送信されたメールについて、

> 以下の操作の実行:

の選択肢のなかで、

> AppleScriptを実行

を選択し、

> Finderで開く

を選択して、さきほど作成した AppleScript を選択すればOKです。

なんでこんなスクリプトが必要になったかというと、継続して届くメールの添付ファイル(PDF)をまとめて一気読みする作業が継続してあり、ペラ一枚のPDFならメールソフトのビューアーに表示されるからそれを見ればいいのですが、複数ページのPDFは

ファイル > 添付フェアをクイックルック (コマンド+Y)

で見る必要があり、面倒なので、必要なときにすべての未読のメールの添付ファイルを別のフォルダに保存しておいて、Finderの機能だけで一気に閲覧したほうが楽だな、と思ったので。

でもまぁ、時代錯誤ですよねぇ。わかってるんですよ。

ファックスを無くせというデジタル庁設立前夜のトップダウンの号令が足元の官庁そのものに拒否され、お役所でも、本の流通の現場でも、医療関係の現場でも、今も普通に使われ続けているのがファックスなのでして。少しずつ改善されてきてはいますが、そのファクスのデータを自動でファイルに変換して、メール添付で送信、なんてサービスは普通に存在するわけですが、それを効率的に閲覧する小細工が今回は必要になったわけで。こんなのも早々に不要になればいいんですが。

それで思ったのは、一つは、一つひとつのすべての業務、作業に何かしら自動化できる改善策がある、ということ。それを普段、見逃してるけど、怠慢だぞ、そういうとこだぞ、と。
もう一つは、デジタルですべて可能になる世界の前提は、デジタルを統制するメインのシステムへの信頼であって、それが無ければ誰も率先してデジタル化しない、ということ。

その意味で本邦のデジタル化は、統制する政治への信頼がもたらされた後になるでしょう。
それが遠い先の未来にならないよう、信頼できる政治を打ち立てる必要がありますね。