仕事がものすごく忙しいけれど、そこから逃れるってことができないような方が、仕事をすばやくこなして、自由な時間を手に入れるための「テクニック本」、と思ったら大間違いだよ。
仕事が終わるのが朝3時なら、日テレのおはよんが始まるまで、読んでみよう。もちろん、読んだら速攻、眠るのだ。
この本を読んでもらいたいのは、マグロ漁船なのか蟹工船なのかジェット戦闘機の背面飛行状態なのかスプートニク2号に乗っているのか、ともかくよくわからないが、なんだか一日が25時間みたいになってるような人、脚が飾りになっちまった人たち、下手すると幽霊になっちまう、そんな人だ。
この本を読む時間だってほとんどないんだ、暗い坑道を手堀りで少しずつ鉱脈を探して掘り進めるようなものだ。自分は眠くてしょぼしょぼする目で、p.232を読んで、ロート製薬の「ROHTO PRO 12mL」が涙腺からあふれ出てくるように感じたよ。
テクニック本だって? この本は、時間泥棒から身を守るために、魂にインストールする類のソフトウェアだ。