新宿駅の警備員・佐藤修悦さんが、駅を利用する乗客の誘導看板用に編み出した、ガムテープ・ゴシックフォント。
修悦体の看板は、工事が行われている場所で、一時的な誘導指示図として使われる。
ぜんぜん知らなかったんだけど、ラジオで知りました。
TBSラジオの深夜にやってる「×ラジ(バツラジ)」に、フォントを作った本人の佐藤さんが出演、普通のオジサンでした。
それでネットで調べたら、ずいぶん前から話題になってた。
修悦体は仕事で必要に迫られて編み出されていた。工事で道がわかりにくくなった駅周辺で、「○○へはどう行ったらいいですか」といった同じような質問を利用客に何度もされてうんざりしたので、工事用の壁に誘導矢印と文字をガムテープで描いたことから始まったという。
JRの指示板はどうもわかりにくいのだけど、そうした利用者の疑問の解決は、その場で利用者をよく観察している人にしかできないだろう。警備員の佐藤さんは、それに気づいて、いや、気づかされて、利用者の質問攻めから自分を守るために、自然とそのフォントを編み出した。JRの担当の人がそれをすることを許しているのも、とてもいいことだと思う。
それにしても、妙に惹きつけられる。
工事中という場所、その通路の、不安定・不明・不安な世界を、暖かくて楽しいものに換えている。ガムテープは、まるで、工事中の都市のバンドエイドみたいなものなのだ。これさえ貼ってあれば(とりあえず)大丈夫。角角している都市の迷路を流れていけるように、丸みを帯びた導線で作られた即興の書体。
ガムテープなので、他の人でも容易に修正が効く、その可塑性もいい。
道ばたのお地蔵さんや道祖神が工業製品だったらありがたみがないけれど、手で彫られたものだと、なんだかありがたみを感じる、それと似たような力があるのかもしれない。
なんて、ちょっと褒め過ぎか、と思うけど、ともかく妙に気持ちのいい書体なのでした、はい。
2007年8月現在、山手線日暮里駅で「作品」が公開されているそうだ。
ちわっす。
あのフォントは存在感ありますね。
初めて見たときに、立ち止まっちゃいました。
どもども。
ピクトグラム好きなばななさんなら、はまってしまうでしょうー。
あ、秋の山耐、今年も出る予定です。昨年より練習量足りませんが、
追い駆けます! ではでは。