最近、「クワガタ ○○」(○○は土地の名前)で検索されてくる方がいるんですが、それで気づいたこと。
ほんとに希少な情報はネットに流れないんじゃないか? と。
もし自分がクワガタのたくさん獲れるクヌギの木を知っていたら、その場所をネットで知らせるだろうか?
知らせないよね。だって、そんなことしたら、たくさんの人が来て、獲られちゃうもん。場所が荒れてしまうし。
個人的には場所とその木は知ってはいるけれど、その情報は、偶然、地元のおじさんに教えてもらったのだった。探していたのはクワガタとは関係のない樹木で、その樹木がこの雑木林にあるでしょうか? と聞いたら、その木はないけど、クワガタの木ならあるんだよねー、という話だった。おじさんの言いたかったのは、この雑木林、いいでしょ、ステキでしょ、あんたもそう思うでしょ、ということだった。その通り、ステキな武蔵野の雑木林だった。
そんなわけで、探しているものがありそうな場所まで行ってみるというのは重要なことだと思う。
ネットで検索するのは、できるだけ無駄を省いて、ピンポイントでその場所に直行したい、のだろうけど、それじゃつまらないよ。
所有する、コレクションするのが目的なんて。
虫採りがおもしろいのは、探すってことじゃないか? 虫のいそうな木を探す嗅覚を甦らせることじゃないか?
(などとえらそうに言うつもりはないんですが、子どものときは、そういう嗅覚がありましたね、確かに)
近くまで行かなきゃ、ほんとのことはわからない。ネットに書かれていることは、ほんのわずかでしかないし、間違っているかもしれない。
それに、そこに行けば、また別の情報に出会う、というか、その別の情報のほうが実はほんとに知りたい情報だった、優先順位の高い情報だった、ってこともあるかもしれない。
徒労ってことはない、探す旅では必ず何かを得られるのだと思う。