出版社では、入社した瞬間から書籍や雑誌といった「物」を商品として扱うようにトレーニングされます。指で紙質を確認し、肉眼で在庫を数え、鼻でインクの臭いをかいで、さまざまな業務判断を下します。
しかし電子書籍では、そのような行為は一切できません。形すらわからないので、お手上げです。そんな“空気”のようなものを、どうやって商品として売れというのでしょうか? 何かの社内イジメでしょうか?
ここで、周りを見て、よく考えてみましょう。そのような「手に取れない商品」を売ることは、決して珍しいことではありません。たとえば、運送会社は運送作業のお手伝いという“サービス”を売っています。証券取引所では、いろいろな会社の株主として“権利”が、高額な値段で売り買いされています。
「手に取れない商品も、売れる」
このように頭を切り替えることが、電子書籍を理解するための第一歩です。この週末、じっくり考えてみましょう。
※次回、第2回「無限大に増殖する本、それが電子書籍。」は4月17日(日)に公開予定です。
【hon.jp】
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